時雨沢恵一の「一つの大陸の物語」シリーズに夢中になった学生時代

本とお茶




私、もともと読書苦手っ子です。

数々の本が無料で読める学校の図書室、公共の図書館に寄りついたことはほとんどありません。

せいぜい、ハリーポッターが流行った頃、あの分厚い本を手に取ったり、「ミッケ!」で楽しんだり、そんな思い出しかありません。

そんな小学生時代を卒業した中学校2年生の私は、「アリソン」という、「一つの大陸の物語」シリーズの1つにあたる作品に出会ったのです。

キッカケは「アリソンとリリア」

「あら?ちょっとタイトル違くない?」

と思われるかもしれませんが、キッカケとしては「アリソンとリリア」で間違いありません。

NHKで、土曜日の朝に放送されていたアニメのタイトルなのです。

女の子たちが好きな、キラキラかわいい系(CCさくら・コレクターユイ等…)とは違う、なんかかわいい女の子が出ているのにゴリゴリに飛行機乗ってる〜といった印象。

気になって毎週見ていると、ちょっとハマってきました。

そうなると、インターネットで検索が始まるんですよね。当時からGoogle先生のお世話になっています。

そこで知ったのが、

  • 原作は小説(ライトノベル)であること
  • シリーズ1作品目は「アリソン」であること
  • リリアは「リリアとトレイズ」からきていること

でした。

アニメが放映されている頃は、まだこの2シリーズだったか、3シリーズ目が発売され始めた頃と思います。

この経過を見て思ったことは、「消えたトレイズが不憫だ」程度でした(笑)

そして、原作とアニメは少し違う点が多いのがこの日本。構造は承知しています。

となると、やっぱり原作が気になる。

よし、読まなきゃ!

と、当時使うことがないので貰っても余っていた図書カードを使い、原作を購入し始めます。

シリーズには4つの作品がある

  • アリソン
  • リリアとトレイズ
  • メグとセロン
  • 一つの大陸の物語

最後の「一つの大陸の物語」が刊行されるまで、周りでは「アリソンシリーズ」と呼ばれていました。

このシリーズ、1つ1つをまとめようとしても、それぞれ話が濃すぎて、ただの日記ブログであるこちらではまとめきれません…

「ここで繋がっていたのか!」

なんてことが本当にたくさん出てくるのです。

なんなら伏線を忘れてしまうことがあるほど。

小説家の皆さん、編集者の皆さんって本当に頭がいいんですね…

まず、「アリソン」は本当に急に始まるお話。ここから全てが始まります。

そして、「リリアとトレイズ」ですが、「アリソン」の18年後のお話になり、リリアはアリソンの娘で、トレイズは距離は離れているもののリリアの幼馴染。

初めは隠されていますが、母親のアリソンは「アリソン」の時、ひょんなことからこのトレイズの両親である王と女王と知り合いになります。

というか、知り合いになった後に王と女王になった感じですね。

つまりトレイズは王子。

だけれど、ある掟によりそれは隠されていて、リリアは知らないのです。

そのまま、色んな物語が進んでいきます。

次に「メグとセロン」ですが、こちらは「リリアとトレイズ」のスピンオフ作品です。

元々、リリアは上級学校に通う、日本でいう高校生の年齢です。

そのリリアの友人であるメグと、メグがのちに所属する新聞部の部員であるセロンその他友人たちのお話です。

スピンオフなので、時間軸は「リリアとトレイズ」と一緒です。

同じ時間に、別の場所ではこんなことが!というのがスピンオフです。

そして、最後の「一つの大陸の物語」は、前3作品のその後を描いた、ハッピーエンドなお話。

本当にすべてがスッキリして、清々しくて、そしてとても幸せな気持ちになるお話です。

「みんな、よかったね…!」

と、ちょっと涙ホロリしてしまう展開となっております。

ここまで全てで19巻あるのですが、全部サクサク読めてしまいます。

メグとセロンからは、リアルタイムで読み進めていたので、発売日が待ち遠しくなるほどでした。

読書苦手っ子だった自分が信じられないくらいでした。

最後の「一つの大陸の物語」の副題と、「リリアの本名」は恐ろしいくらいに長いので、ぜひ読んで知って欲しいです!

「アリソンとリリア」と見て、「アリソン」を読み始めて、シリーズを読んでいって、読書が好きになりました。

最近は時間の使い方が下手なのか全然読めていません。

気になる本は本屋さんに行くとたくさんあるので、まずはまた何か1冊買いたいと思います。

国語の評定が爆上がりした読書大好き時代

読書苦手っ子だった私、国語の評定はいつも「3」でした。

ノーマルタイプ。

漢字の読み書きは出来るし(今は漢検2級所持!)、テストの点数もそこそこです。

でも、中学校は「相対評価」なので、いい人がいればその分悪い評価の人もいる、といったところでした。

突出した何かがなかった私はいつも「3」。

気をつけていたのは、「なので」を書く文章の最初に持ってこない、というくらいです。

そんな私も中2で読書にハマり、毎朝毎晩読み続けていった結果、最終的に国語の評価は「5」になりました。

ただ、こちら点数がすごく上がったというわけではありません。

元々70点だったのが75点みたいな、誤差の範囲でしか変わっていません。

それでも上がった理由は、結局は当時の教科担当にしか分かりませんが、「これだ」と思ったのは、授業中の「所感」です。

国語の授業って、教科書を読んでいって、「この時のこの人の気持ちをノートに書いてみてください。」なんてことが多かったと思います。

そして、書いている最中、先生が教室内をぐるぐる回って、「おっ!」と思ったものを「発表して」と言う、そんな流れでしたよね。

評定3のときは、特に当てられることも無かったのですが、評定5になったときは、ほぼ毎回の授業で発表をしていました。

特に覚えているのが、野球監督の父と、その部員の息子のお話です。

息子は野球が上手ではない、でもまっすぐな男の子でした。

男の子が中3の最後の試合、父親としては出してあげたいけれど、でも監督として「勝つ」ために、息子を出場させず、ベンチ入りもさせませんでした。

でも息子は文句を言うことなく、試合当日は自分のチームを一生懸命応援。

その試合が終わった夕方、グラウンドには監督(父)と息子の2人だけ。

監督は静かにベンチに座る。

「この時の監督の気持ちをノートに書いてみてください。」

他の発表者たちの内容は、

「息子には申し訳ないことをしてしまったという後悔。」

といったものが多かったです。わかる〜〜!親になるとこの複雑さすごいわかる〜〜〜!!

…さて、そんな中で私が書いたのはちょっと変化球。

「このベンチにすら座れなかった息子は今どんな気持ちなんだろう。」

私はノートにこう書き、教科担当に「これまで教えた子の中でこう書いた人はいない。」と言われました。

だから、すごく覚えている内容なんです。

読書って基本的に文字だけで、時々挿絵があったりする程度なので、自分の頭の中で色んな世界を想像していきます。

その想像する力が身について、1つのことでも様々な視点で捉えられるようになり、結果「周りと少し違う」といったところが現れたのかもしれません。

この後も、このような出来事が多々あり、結果として評定5をいただけるようになりました。

点数は大したことないのに…本当に…

でも素直に嬉しかったです。こんな私でも評定5もらえるのー!?なんて、大喜びでした。

読書はいつまでも続けられる勉強・趣味の一つだと思います。

大人も子供も、そして私自身も読書を続けて、自分の知識や世界を広げていきたいですね。

一つの大陸の物語は、本当の最終巻(下巻)の表紙がとってもグッときます。

男女が写ってるだけじゃん?と思うかもしれませんが、アリソンから一つの大陸の物語まで、全てを読むと「最終巻をよくこの組み合わせにしてくれた!」と思います。

作者である時雨沢さんには、本当に、こんなに心が洗われる素敵な作品を作ってくださってありがとうございますと、直接お伝えしたいくらいです。

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